最終確認日:2026年10月12日
株式会社メディア工房について、決算短信・適時開示・会社の発表・社員口コミ266件を確認しました。
調べて分かったことを、先に3つだけお伝えします。
どんな会社?
携帯電話の占いコンテンツの老舗で、1997年設立の東証グロース上場企業です。いまはチャット占いや通話サービス、美容ECなどを手がけ、売上高は16億1,200万円(2026年8月期)です。
気をつけたい点は?
2024年8月期から3期連続の最終赤字で、2026年8月期の純損失は7億1,600万円でした。赤字が続くなか、新株予約権などによる資金調達を繰り返しています。
結局どうなの?
占いコンテンツの実績と提携先の広がりはありますが、経営は立て直しの途中です。応募する人は給与の仕組みと事業の見通しを、取引する企業は契約の継続性を確かめてください。
メディア工房が向いている人・合わない人
公開データと口コミから、向き不向きを整理しました。
向いている人
- 【就職】占いやエンタメのコンテンツ制作に関わりたい人
- 【就職】服装の自由な職場で、少人数で幅広く仕事をしたい人
- 【就職】事業の立て直しの時期を、当事者として経験したい人
- 【取引】占いコンテンツを自社のサービスに組み込みたい企業
合わない人
- 【就職】賞与を含めた安定した年収を重視する人
- 【就職】会社の業績が安定していることを最優先する人
- 【就職】評価の基準がはっきりした職場を求める人
- 【取引】長期の契約を、相手の財務を確認せずに結びたい企業
応募・取引の前に聞いておきたい3つのこと
公開情報だけでは分からない点を、面接や商談で直接確認しておきましょう。
1. 年収の内訳と、賞与・昇給の実績
口コミでは賞与がないという声があります。提示された年収に何が含まれ、昨年どれくらい昇給したかを聞いてください。
2. 配属される事業の今後
赤字の事業は縮小・統合を進めると会社は説明しています。配属先の事業が続く見通しと、成長に力を入れる分野を確かめましょう。
3.【取引】契約期間中のサービス継続と、終了時の扱い
構造改革でサービスの統合や終了が起こりえます。提供が終わる場合の通知の時期とデータの扱いを契約で決めておきましょう。
業績の推移
決算の数字を並べました。単位は百万円です。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|
| 2022年8月期 | 2,203 | 193 | 153 |
| 2023年8月期 | 2,073 | 58 | 35 |
| 2024年8月期 | 2,012 | ▲141 | ▲270 |
| 2025年8月期 | 1,873 | ▲323 | ▲508 |
| 2026年8月期 | 1,612 | ▲533 | ▲716 |
| 2027年8月期(予想) | 1,756 | ▲208 | ▲208 |
編集部の試算では、売上高は2022年8月期から4年で約27%減り、赤字は年々大きくなってきました。2026年8月期は主力の占いコンテンツとチャット占いの利用が伸びず、自己資本比率は30.9%から24.2%に下がっています。
▶ 出典:みんかぶ(決算情報)/メディアイノベーション(2026年8月期決算)
上場維持基準と資金調達の流れ
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2021年10月 | 通話サービスのきゃらデンで、キャスト269件の氏名が流出した可能性を発表 |
| 2023年11月 | 時価総額と流通株式比率が上場維持基準に届かず、改善の計画書を提出 |
| 2024年8月末 | 時価総額は基準を達成。流通株式比率は24.88%で未達 |
| 2025年5月 | 第3回新株予約権と転換社債(3億円)で、最大約11億円の調達を決議 |
| 2025年8月末 | 上場維持基準のすべての項目で適合 |
| 2026年6月 | 通期の純損失予想を3億200万円から5億8,700万円に下方修正 |
| 2026年10月 | 第三者割当の新株と第4回新株予約権で最大約10億円の調達を発表。第3回新株予約権の残りは取得・消却し、転換社債は償還へ |
赤字の資金を、株式や新株予約権の発行で補ってきた流れが分かります。2026年10月の発表では、新たな資金の一部を転換社債3億円の償還に充てるとしています。
▶ 出典:情報流出の発表(2021年10月)/上場維持基準の進捗(2024年10月)/資金調達の発表(2025年5月)/上場維持基準への適合(2025年10月)/株探(2026年6月)/財経新聞(2026年10月)
メディア工房の総合評価
5つの観点で、編集部の見方をまとめました。
| 評価軸 | 評価 | 編集部の見方 |
|---|---|---|
| 事業の実績 | ★★★☆☆ | 1997年から占いコンテンツを提供。ポイントサイトやカード会社との提携も広げている |
| 業績の安定性 | ★☆☆☆☆ | 3期連続の最終赤字。売上高は4年で約27%減少 |
| 財務と資金調達 | ★★☆☆☆ | 自己資本比率は24.2%。新株予約権などによる資金調達を続けている |
| 年収・評価 | ★★☆☆☆ | 転職会議の平均年収は357万円(平均31歳)。賞与がないという声 |
| 働き方 | ★★★☆☆ | 転職会議の残業は月35.6時間、有給消化率は74.7% |
評価は口コミの点数そのものではなく、編集部が公開データと口コミを照らし合わせて付けたものです。
編集部総評
占いの老舗ですが、赤字が3期続き、資金調達を重ねながら立て直しを図っている会社です。会社は2027年8月期に赤字の縮小を見込んでいます。応募する人は給与の仕組みと配属先の見通しを、取引する企業は契約の継続性を確かめてから判断してください。
株式会社メディア工房の会社概要
| 会社名 | 株式会社メディア工房(Media Kobo, Inc.) |
| 法人番号 | 6010401040811 |
| 設立 | 1997年10月 |
| 代表者 | 代表取締役社長 長沢一男 |
| 本社 | 東京都港区六本木7-15-9 |
| 上場 | 東証グロース(証券コード3815、2006年に東証マザーズ上場) |
| 決算期 | 8月 |
| 売上高 | 16億1,200万円(2026年8月期、連結) |
| 従業員数 | 67人(転職会議の記載) |
| 主な事業 | 占いコンテンツ、チャット占い、通話サービスきゃらデン、美容EC、データ・テクノロジー事業 |
▶ 出典:公式サイト/公式サイト(ニュース一覧)/メディアイノベーション/転職会議/gBizINFO
【要注意】情報の食い違い
情報源ごとに、会社の基本情報を照らし合わせました。一致しない項目や、古い情報が残っている項目があります。
| 項目 | 情報源と記載内容 | 編集部の見方 |
|---|---|---|
| 業績 | 当サイト旧版:業績の記載なし 決算短信:3期連続の最終赤字 | 旧版は経営の状況に触れておらず、不十分だった |
| トラブル | 当サイト旧版:深刻な報道は確認されなかった 会社の発表:2021年10月にキャストの氏名流出の可能性 | 規模は限られるが、旧版では触れていなかった |
| 従業員数 | 当サイト旧版:59名 転職会議:67人 | 時期と集計の範囲が異なるとみられる |
| 本社 | 転職会議の一部ページ:港区赤坂 公式・転職会議:港区六本木 | 2025年に本店を移転。古い住所が残るページがある |
| 平均年収 | 当サイト旧版:OpenWorkで393万円 転職会議:357万円 | 旧版の数字は今回確認できなかったため、転職会議の数字を掲載 |
特に3期連続の赤字と資金調達の経緯は、旧版で触れていなかった重要な事実です。
▶ 出典:みんかぶ(決算情報)/情報流出の発表/公式サイト(ニュース一覧)/転職会議
口コミデータの全体像
2026年10月12日時点で、社員の口コミを確認しました。
| 情報源 | 評価 | 件数・補足 |
|---|---|---|
| 転職会議 | 2.43 | 266件。平均年収357万円(平均31歳)、残業月35.6時間、有給消化率74.7% |
| OpenWork・エン カイシャの評判 | — | アクセス制限のため、今回は数値を確認できなかった |
転職会議の総合評価は2.43です。カテゴリ別では、仕事のやりがい(36件)と年収・評価制度(35件)の投稿が多くなっています。
口コミを読むときの3つの注意点
1. 事業の変化の前と後で分けて読む
携帯電話の公式サイトが中心だった時代の投稿も残っています。今の事業の中身と合っているかを確かめましょう。
2. 正社員と占い師の投稿を分ける
占い師など業務委託の立場の人の投稿も混ざっています。雇用形態を確かめてから読みましょう。
3. 業績が悪化した後の投稿を重視する
2024年以降、赤字が続いて事業の見直しが進んでいます。最近の投稿ほど、今の職場に近いと考えられます。
メディア工房の良い口コミ
有給休暇の取りやすさと、新しい取り組みを評価する声があります。
転職会議の有給消化率は74.7%と高めです。会社としても、ポイントサイトのモッピーやクレディセゾンとの提携、神田明神での推し活イベントなど、占いを軸にした新しい取り組みを続けています。
2026年3月にはCTO(最高技術責任者)の役職を新設し、生成AIを使った業務の内製化も進めると説明しています。新しい分野に関わりたい人には、挑戦の機会がある環境です。
▶ 出典:転職会議/公式サイト(ニュース一覧)/メディアイノベーション
メディア工房の気になる口コミ
賞与と昇給、評価の仕組みについて指摘があります。
転職会議の口コミでは、賞与がないという声が複数あります。昇給は1回あたり数万円程度で、担当したコンテンツがヒットするかどうかに左右されるという投稿もありました。
評価の基準が分かりにくく、上司との関係で昇進が決まるという声や、中堅の社員が辞めていくという指摘も見られます。占い師の立場の投稿では、報酬の出ない作業があるという声もありました。
編集部コメント
口コミの不満は、給与の仕組みと評価に集中しています。これに加えて、会社は3期連続の赤字で、資金調達を続けている状況です。給与や待遇が改善するかは業績の回復しだいのため、応募する人は事業の見通しもあわせて確認することが大切です。
▶ 出典:転職会議
口コミを面接の質問に変える方法
気になった口コミは、そのまま面接での質問に変えられます。
| 口コミで見た内容 | 面接で聞くこと |
|---|---|
| 賞与がない | 提示された年収の内訳と、賞与や業績連動の支給があるかを教えてください |
| 昇給は数万円程度 | 昨年度の平均昇給額と、昇給の決まり方を教えてください |
| 評価の基準が分かりにくい | 評価の項目と、評価結果を本人に説明する仕組みを教えてください |
| 中堅の社員が辞めていく | 配属予定の部署の人数と、昨年度の退職者数を教えてください |
| 赤字が続いている | 配属予定の事業の収益の見通しと、今後の採用計画を教えてください |
答えが具体的な数字で返ってくるかどうかも、判断材料の1つになります。
取引・提携を検討する企業の視点で読み替えると
会社の開示と口コミは、取引を検討する側にとっての確認点にも読み替えられます。
| 会社の開示・口コミ | 取引先にとっての意味 |
|---|---|
| 3期連続の赤字 | 長期の契約では、決算短信で財務の状況を定期的に確認する |
| 不採算事業の縮小・統合 | 提供を受けるサービスが統合・終了になる可能性。終了時の条件を契約で決める |
| 新株予約権などによる資金調達 | 資金の使い道として示された事業に、自社の取引が関わるかを確認する |
| 2021年のキャスト情報の流出 | 個人情報を預ける場合は、管理体制とセキュリティ対策を確認する |
| 生成AIによる業務の内製化 | 制作体制が変わる可能性。担当者と品質の確認方法を取り決めておく |
取引先の財務の悪化は、支払いの遅れやサービスの停止につながることがあります。与信の基準に照らして判断しましょう。
メディア工房についてよくある質問
- メディア工房はどんな会社ですか?
-
1997年10月に設立された、東京都港区六本木に本社を置く東証グロース上場の会社です。携帯電話向けの占いコンテンツから始まり、現在はチャット占い、通話サービスのきゃらデン、美容ECなどを手がけています。2006年に東証マザーズに上場し、売上高は16億1,200万円(2026年8月期、連結)です。
- メディア工房の業績はどうですか?
-
2024年8月期から3期連続で最終赤字です。2026年8月期は売上高が13.9%減の16億1,200万円、営業損失が5億3,300万円、純損失が7億1,600万円でした。2027年8月期は売上高17億5,600万円、営業損失2億800万円と、赤字の縮小を予想しています。
- メディア工房はどのように資金を調達していますか?
-
2025年5月に、新株予約権と転換社債の発行で最大約11億円の調達を決めました。2026年10月には、第三者割当による新株と新たな新株予約権の発行で、最大約10億円の調達を発表しています。株式が増えると、既存株主の1株あたりの価値が薄まる点に注意が必要です。
- メディア工房は上場廃止になる可能性がありますか?
-
メディア工房は2023年、時価総額と流通株式比率がグロース市場の上場維持基準を満たしていないとして、改善の計画書を提出しました。その後、2025年8月末時点ですべての項目が基準を満たしたと発表しています。今後も基準を満たし続けるかは、毎年の開示で確認が必要です。
- メディア工房の年収や賞与はどうですか?
-
転職会議では、平均年収は357万円(平均年齢31歳)で、総合評価は2.43(口コミ266件)でした。口コミでは、賞与がない、昇給は数万円程度でコンテンツのヒット次第という声があります。応募する場合は、年収の内訳と、直近の昇給の実績を面接で確認してください。
- メディア工房で情報流出はありましたか?
-
2021年10月、通話サービスのきゃらデンに登録しているキャストの一部、269件の氏名が流出した可能性があると発表しました。外部からの不正アクセスによるものとみられています。同年12月には調査結果を公表しており、利用者は不審な連絡に注意するよう呼びかけられました。
まとめ
株式会社メディア工房は、携帯電話の占いコンテンツから始まった東証グロース上場の会社です。1997年の設立以来、占いを軸にサービスを広げ、ポイントサイトやカード会社との提携も進めています。
一方で、2024年8月期から3期連続の最終赤字で、新株予約権や第三者割当による資金調達を続けています。口コミでは、賞与がないことや昇給の小ささへの不満も目立ちます。応募する人は給与の仕組みと事業の見通しを、取引する企業は財務の状況と契約の条件を、それぞれ確かめてください。
掲載内容は調査時点のものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
この記事について
調査日:2026年10月12日
確認した情報源:同社の公式サイト(ニュース一覧・適時開示)、決算情報(みんかぶ・株探)、報道(メディアイノベーション・財経新聞)、gBizINFO、口コミ媒体(転職会議)
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