株式会社LIGについて、公式サイトの会社概要・採用情報・自社発信記事、口コミ4媒体370件以上を確認しました。調べて分かったことを、先に3つだけお伝えします。
どんな会社?
Web制作とデジタルマーケティングの会社です。2007年6月設立、従業員230名(2023年4月・連結)。オウンドメディア「LIGブログ」で知られ、フィリピンとベトナムに開発拠点を持ちます。
気をつけたい点は?
公式発表の残業は月6時間22分、口コミサイトは39〜44時間。7倍の差があります。またOpenWorkの「人材の長期育成」は1.6で、8項目の中で際立って低い数値です。
結局どうなの?
LIGブログの執筆が人事評価の10%を占めます(公式記事に明記)。書くことが評価に直結する会社です。発信に関心がある人には合い、そうでない人には負担になり得ます。
LIGが向いている人・合わない人
こんな人に向いています
- 発信や記事執筆に関心がある人
- 若いうちに裁量を得たい人
- 地方からフルリモートで働きたい人
こんな人は要検討
- 腰を据えて長く育ててほしい人
- 高い報酬を優先したい人
- フレックスで働きたい人
応募の前に確かめたい3つのこと
- みなし残業の有無と時間数(公式の募集要項に記載がありません)
- LIGブログ目標が自分の職種でどう設定されるか
- 配属予定部署の繁忙期の残業実績
そのまま使える質問の文例は、記事の後半にまとめています。
LIGの総合評価
公式情報・公開資料・口コミをもとに、5つの観点で評価しました。
| 評価項目 | スコア | 編集部の補足 |
|---|---|---|
| 発信力・知名度 | ★★★★★ | オウンドメディア「LIGブログ」による情報発信力。口コミにも「オウンドメディアからアポまで繋がる」「LIGブログを軸にした情報発信力」という強みの記述。Awwwardsの年間アワードにノミネート歴あり |
| 若手の裁量 | ★★★★☆ | OpenWorkの20代成長環境3.3が8項目で最高。エン カイシャの評判でも20代成長環境3.5。「若くて経験が浅くてもチャンス(がある)」という投稿 |
| 働き方の柔軟性 | ★★★☆☆ | 地方在住者はフルリモート可。首都圏4都県は週3出社のハイブリッド。ただしフレックスタイム制は「現状は導入していません」(公式) |
| 待遇・給与 | ★★☆☆☆ | 待遇面の満足度2.3。平均年収はOpenWork457万円(23人)/エン498万円(23人)。職種別でディレクター401万円とエンジニア523万円に差 |
| 育成・定着 | ★☆☆☆☆ | 人材の長期育成1.6が8項目で際立って低い。離職率・平均勤続年数の公表値はなし。口コミの在籍年数は「3年未満」が大半 |
| 総合評価 | ★★★☆☆ 2.9 | OpenWork 2.62点(回答41人・182件)・エン3.2点(正社員24名回答・125件)・転職会議3.24点(55件)・就活会議3.1点/2026年10月20日確認 |
サイト間で評点が2.62から3.24まで開いています。OpenWorkは2015年からの投稿が累積しており、古い投稿の影響を受けている可能性があります。
編集部総評
株式会社LIGは2007年6月に設立されたWeb制作・デジタルマーケティングの会社です。従業員230名(2023年4月・連結)で、フィリピンのセブとベトナムに開発拠点を持ち、海外拠点だけで150名超のエンジニアが在籍しているとされています。
この会社を理解する最大の鍵は、LIGブログの執筆が人事評価の10%を占めるという点です。2022年1月に公表された評価制度のリニューアル記事に、評価のウェイトが数値目標50%・LIGブログ目標10%・クレド目標10%・スキル目標30%と明記されています。オウンドメディアの執筆が制度として評価に組み込まれている会社は多くありません。
もうひとつ押さえたいのが、残業時間の数値が出典によって7倍違うことです。公式の採用FAQには「2025年1月の全社平均残業時間は、月6時間22分でした」と書かれています。一方で口コミサイトはOpenWorkが月39.0時間、転職会議が月44時間。公式は2025年1月という1か月の全社平均で、同じ記事内でCreative事業部は3〜6月が繁忙期と断っています。口コミは11年分の累積です。どちらかが嘘というより、見ている範囲が違います。
懸念として挙げたいのはOpenWorkの「人材の長期育成」1.6という数値です。8項目の中で際立って低く、口コミの在籍年数も「3年未満」が大半を占めます。若いうちに裁量を得て成長する会社であって、長く在籍する設計ではないという読み方ができます。
なお、このサイトの旧記事が切り口にしていた「みなし残業40時間」は、現在の公式募集要項では確認できませんでした。詳しくは後述します。
【最重要】LIGブログの執筆は人事評価の10%です
LIGといえばオウンドメディア「LIGブログ」ですが、その執筆が制度としてどう扱われているかは公式記事で確認できます。
評価のウェイトは公式に公表されています
2022年1月26日に公開された「評価制度をリニューアルしました!」という公式記事に、評価のウェイトが明記されています。
| 評価項目 | ウェイト |
|---|---|
| 数値目標(売上) | 50% |
| LIGブログ目標 | 10% |
| クレド目標 | 10% |
| スキル目標 | 30% |
評価は各項目を5段階(SABCD)で判定し、総合評価も5段階。総合Aで給与テーブルが2ポイントアップする仕組みです。同記事には「期待通りの成果を上げれば必ず昇給しますし、逆に期待未達だと給与が下がる」と書かれ、給与の据え置きは廃止されたとされています。給与テーブルは2022年1月に社内公開される予定と記載されていました。
リニューアル前の評価シートには「売上などの数値目標」「LIGブログ目標」「上司と面談して個別に設定する目標」「スキル評価」「クレド評価」の5項目があり、リニューアル前からLIGブログが評価項目に入っていたことが分かります。
執筆ルールは3回変わっています
公式記事「LIGブログの昔といま、そして未来【2022年現在】」に、執筆ルールの変遷が書かれています。
| 時期 | ルール | 結果 |
|---|---|---|
| 2018年 | 社員は月に1本記事を書く | ほとんどの社員が守らなかった(業務多忙が理由とされる) |
| 2021年 | 2か月に1本、業務で学んだことをテーマに書く | 全社ルールとして徹底。経営陣が繰り返し呼びかけ、提出状況を共有スプレッドシートで管理、遅延者には督促。提出率100%(ただし遅延あり) |
| 2022年4月以降 | 編集チームが企画し、関連する社員を制作に巻き込む方式へ | 全社員ノルマが継続しているかは記事に明記なし |
| 2025年3月時点 | 一部社員のみが執筆 | 「手を挙げていただければどなたでも執筆歓迎」(公式採用FAQ) |
2021年の全社ノルマ期と2025年現在の運用はかなり違います。スプレッドシートで提出状況を管理して提出率100%という時期があった一方、現在は手挙げ制です。
ただし評価制度のLIGブログ目標10%が現在も維持されているかは、公開情報では確認できませんでした。応募される場合は、自分の職種でこの目標がどう設定されるかを確認する価値があります。
出典:公式サイト「LIGブログの昔といま、そして未来【2022年現在】」・公式サイト「LIGの採用面接でよくいただく質問にお答えいたします」
口コミでは肯定的に受け止められています
執筆について、口コミには負担を訴える記述は見当たりませんでした。
ブログ記事を自分で作成して出すことがあるので、自分をアピールしたい人にとっては良い環境なのではないかと思う。
ディレクター・中途・在籍3〜5年・現職・男性(エン カイシャの評判・2024年5月)
企業分析のカテゴリでも「LIGブログを軸にした情報発信力」(2018年4月・Web事業部)、「オウンドメディアからアポまで繋が(る)」(2024年7月・エンジニア)という強みの記述があります。
発信することが評価につながる仕組みを、前向きに使っている人がいるということかと思います。
出典:エン カイシャの評判
【訂正】みなし残業40時間は現在の公式情報では確認できませんでした
このサイトの旧記事では「みなし残業40時間」を見出しに使っていました。あらためて調べましたが、現在の公式採用情報では裏づけが取れませんでした。
確認した範囲は次のとおりです。
- 公式の採用トップページ、募集要項のインデックス、新卒採用ページ — いずれも給与・みなし残業・賞与・勤務時間の記載がありません
- 2025年3月時点の公式採用FAQ — みなし残業や固定残業代への言及がありません
- 個別の募集要項は外部の採用管理システムに置かれており、今回は内容を取得できませんでした
「みなし残業40時間が設定され」という記述が見つかったのは、OpenWorkの2019年6月3日の投稿1件(メディア事業・中途・在籍3年未満・退職済)です。これ以外に「みなし残業」に言及した口コミは、閲覧できた範囲では見つかりませんでした。
2019年の記述が現在も有効という裏づけはありません。給与制度については、口コミに「年俸制なので賞与はなく」(2024年4月・エンジニア・2021年退職)という記述と「賞与はあり」(2026年3月・現職)という記述が併存しており、2022年の制度リニューアルの前後で変わった可能性があります。
応募される場合は、募集要項と面接で直接確認してください。
出典:公式サイト(採用情報)・公式サイト(採用FAQ)・OpenWork(年収・給与制度)・エン カイシャの評判
LIGとはどんな会社?
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社LIG(LIG Inc.) |
| 法人番号 | 3010501030368 |
| 設立 | 2007年6月(公式に日付の記載はありません) |
| 代表者 | 代表取締役社長 兼 CEO 大山 智弘(2021年10月就任) |
| 役員 | 大山智弘(代表取締役社長・CEO)/高遠和也(取締役COO兼CTO)の2名 |
| 本社所在地 | 〒111-0056 東京都台東区小島2-20-11(LIGビル1F) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員数 | 230名(2023年4月1日時点・連結) ※後述の注意点参照 |
| 決算月 | 3月 |
| 上場区分 | 非上場 |
| 事業内容 | Web制作・デジタルマーケティング・デジタル教育・オウンドメディア「LIGブログ」運営 |
| 海外拠点 | フィリピン・セブ(2015年12月開設)/ベトナム(2021年7月開設)。両拠点で150名超のエンジニア(2023年8月時点) |
| グループ会社 | CODY Web Development Inc./株式会社LAMP(2020年10月に新設分割で完全子会社化) |
| 公式サイト | https://liginc.co.jp/ |
出典:公式サイト(会社概要)・公式サイト(役員)・公式サイト(ベトナム拠点について)・公式サイト(LAMP分社について)
2021年に社長が交代しています
経営体制は近年大きく変わっています。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2007年6月 | 吉原ゴウ氏と「づや」氏(幼なじみ)により設立 |
| 2020年10月1日 | ゲストハウスLAMP野尻湖事業を新設分割し、株式会社LAMPとして完全子会社化 |
| 2021年10月1日 | 大山智弘氏が社長就任。創業者の吉原ゴウ氏は会長へ |
| 2022年9月末 | 吉原ゴウ氏が会長を退任。公式記事では経営権は数年前から段階的に大山氏へ移譲されていたと説明 |
吉原氏の退任を伝える公式記事には「2022年9月末をもちまして、吉原ゴウは株式会社LIGの会長を退任いたしました」と記載されています。会長就任は2021年10月からの1年間で任期満了とされ、現在は長野県野尻湖に移住してLIGから分社した株式会社LAMPの経営に関与予定、別途新会社の立ち上げも予定していると書かれています。
「ブログで知られる面白い会社」というイメージは創業期のものです。口コミにも「大きな変革期にあり」(2022年6月・制作)、「会社が決めたルールを徹底的に守らせるようにしており、個別最適より全体最適を優先している印象」(2023年2月・執行役員COO・退職済)という記述があり、組織の性格が変わってきていることがうかがえます。
出典:公式サイト「社長を交代しまーす!」・公式サイト(吉原ゴウ氏の会長退任について)・公式サイト(LAMP分社について)・エン カイシャの評判
【要注意】口コミサイトに同名の別法人が複数あります
「LIG」という社名は短いため、口コミサイトに同名・類似名の別法人が複数登録されています。
| 確認された事象 | 内容 |
|---|---|
| OpenWorkに3つのエントリ | Web制作のLIG(本物・台東区小島)のほかに、不動産関連の「LIG」、別法人の「Lig」が存在 |
| エン カイシャの評判 | 別法人の「Lig」のページが存在 |
| 就活会議が2ページに分裂 | 台東区小島のページ(11件)と、千代田区神田司町・登記閉鎖表示のページ(46件)。後者は名寄せの誤りと考えられます |
| 転職会議の誤表示 | ページに「この企業は既に解散または清算等により現存しない可能性があります」という注記が表示されますが、株式会社LIGは現存・営業中です |
評点や件数を見るときは、所在地(東京都台東区小島2-20-11)と代表者名(大山智弘)が一致するページかを確認してください。
なお従業員数についても、公式の230名は連結(海外拠点150名超を含む)で、ある口コミサイトの企業情報欄にある120名は国内単体の数値と考えられます。業種の表記もサイトによって「インターネット」「旅行・ホテル・レジャー」「IT・通信」と分かれています。旅行・レジャーという表記は、分社したゲストハウス事業の名残と考えられます。
出典:公式サイト(会社概要)・OpenWork・就活会議・転職会議
口コミデータの全体像
この記事で参照した口コミの件数です。すべて2026年10月20日時点の情報です。
| 口コミサイト | 評点 | 投稿数 | 平均年収/残業/有給 |
|---|---|---|---|
| OpenWork | 2.62点 | 182件(回答41人・年収23人) | 457万円(平均34歳)/39.0時間/62.8% |
| エン カイシャの評判 | 3.2点(正社員24名回答) | 125件(年収23人) | 498万円(平均31歳) |
| 転職会議 | 3.24点 | 55件 | 集計値なし/44時間/70% |
| 就活会議 | 3.1点(社員)/3.2点(学生) | 11件(※別ページに46件) | 非公開 |
| 公式(採用FAQ) | — | — | 残業 月6時間22分(2025年1月の全社平均) |
平均年収がOpenWork 457万円とエン 498万円で41万円の差があります。回答者数はいずれも23人で、平均年齢がOpenWork 34歳・エン31歳と異なることが影響していると考えられます。
口コミを読むときの3つの注意点
①OpenWorkは2015年からの投稿が累積している。確認できた範囲では2015年から2026年まで11年分の投稿があり、2015〜2019年の古い投稿が約3割を占めます。サイト自身が「10年以上前の回答」という注記をつけている投稿もあります。総合評点2.62という数字は、古い投稿の影響を受けている可能性があります。
②職種で年収が120万円違う。OpenWorkの職種別では、ディレクター401万円(6人)に対しエンジニア523万円(6人)。自分が応募する職種の投稿を優先して読んでください。
③2021〜2022年の経営体制の転換をまたいで読む。社長交代が2021年10月、評価制度のリニューアルが2022年1月です。これより前の投稿と後の投稿では、制度や社風の記述が変わる可能性があります。
LIGの良い口コミ・評判
「若くて経験が浅くてもチャンス」
OpenWorkの8項目で最も高いのが20代成長環境3.3です。エン カイシャの評判でも20代成長環境3.5、イノベーションへの挑戦3.4となっています。
若くてもチャレンジできる環境です。しかし(…)
デザイナー・中途・在籍3年未満・退職済・女性(OpenWork・2024年12月・評点2.9)
「若くて経験が浅くてもチャンス(がある)」(2023年7月・ディレクター・退職済)、「モチベーションが高い社員が多く在籍してい(る)」(2018年8月・ディレクター)という投稿もあります。
転職会議には「Web制作の知識を持つ人が多く、意見を出しやすい雰囲気」(2026年6月・20代前半男性・評点5)という記述もあります。
「有給はとりやすいし、ちゃんと有給とってくれる」
休みの取りやすさについては、肯定的な記述が複数あります。
有給はとりやすいし、ちゃんと有給とってく(れる)
エンジニア・中途・在籍3年未満・現職・男性(OpenWork・2023年9月)
「有給休暇も取りやすく、スケジュール通りに(進む)」(2024年2月・管理部門スタッフ・現職)、「会社としても残業を推奨していないので、進捗に問題なければ毎日定時で帰れます」(2024年4月・エンジニア・2021年退職)という投稿もあります。
有給消化率はOpenWorkで62.8%、転職会議で70%です。
地方在住ならフルリモートが可能です
働く場所については、公式の採用FAQに具体的な区分が示されています。
| 居住地・部署 | 勤務形態 |
|---|---|
| 東京・埼玉・千葉・神奈川以外の地方在住者 | フルリモート可 |
| 上記4都県の在住者 | 原則 月・水・金オフィス勤務/火・木在宅勤務(週3出社) |
| Digital Education部・広島勤務 | 原則フル出社 |
育児中・介護中の社員向けには時差出勤と時短勤務の制度があるとされています。ただしフレックスタイム制は「現状は導入していません」と明記されているため、時間の自由度を期待される方は注意が必要です。
出典:公式サイト(採用FAQ)
「職人ぽいデザイナーが多い」という制作者の評価
制作現場の雰囲気については、肯定的な記述があります。
企業文化としては、職人ぽいデザイナーが多(い)
デザイナー・中途・在籍5〜10年・退職済・男性(OpenWork・2025年3月・評点3.6)
この投稿者はOpenWorkで確認できた中で最も高い3.6をつけています(ただし給与については「低い。20万前後の給料で」と書いています)。
クライアントワークの実績面では、Awwwardsの年間アワード「AGENCY OF THE YEAR」にノミネートされた経緯が公式に告知されています(受賞ではなくノミネートです)。
LIGの気になる口コミ・評判
【最重要】残業時間が公式と口コミで7倍違います
| 出典 | 月平均残業 | 集計の範囲 |
|---|---|---|
| 公式(採用FAQ) | 6時間22分 | 2025年1月の全社平均 |
| OpenWork(口コミ集計) | 39.0時間 | 2015〜2026年の累積回答 |
| 転職会議(口コミ集計) | 44時間 | 2022〜2026年の投稿が中心 |
公式の6時間22分と転職会議の44時間で約7倍の差があります。ただしこれは単純な矛盾ではありません。
公式が示しているのは2025年1月という特定の1か月の全社平均で、同じ記事の中で「時期や案件によって変動し、Creative事業部は3月〜6月が繁忙期」と断っています。つまり1月は閑散期の数値です。一方の口コミサイトは、11年分の累積回答の平均です。
口コミには、繁忙期や部署による負荷を示す記述があります。
残業はたくさんあるのに、朝調整が効かないなど、社員の方が体調を崩しても仕方ないなと思えるような環境と言わざるを得ません。
デザイナー・新卒・在籍3〜5年・現職・女性(エン カイシャの評判・2023年10月)
同じ投稿者は「いつも誰かしら体調を崩していたり、休職しています。退職が多いです」とも書いています。転職会議には「1人に重圧がのしかかりすぎる」(2023年10月・20代後半女性・WEBデザイナー・評点1)という退職理由の記述もあります。
配属予定部署の繁忙期の残業実績を面接で確認する価値があります。
出典:公式サイト(採用FAQ)・OpenWork・転職会議・エン カイシャの評判
「人材の長期育成1.6」が8項目で際立って低い
OpenWorkの8項目別スコアを並べると、ひとつだけ大きく落ち込んでいる項目があります。
| 項目 | スコア | 項目 | スコア |
|---|---|---|---|
| 20代成長環境 | 3.3 | 社員の相互尊重 | 2.9 |
| 風通しの良さ | 3.0 | 人事評価の適正感 | 2.5 |
| 社員の士気 | 2.9 | 法令順守意識 | 2.4 |
| 待遇面の満足度 | 2.3 | 人材の長期育成 | 1.6 |
20代成長環境3.3と人材の長期育成1.6で1.7ポイントの差です。若いうちの成長機会はあるが、長く育てる体制は弱いという構図です。
離職率・定着率・平均勤続年数の公表値は、公式にも各媒体にも見当たりませんでした。ただしOpenWorkの口コミの在籍年数は「3年未満」が大半を占めます。口コミサイトの構造的な偏りもあるため断定はできませんが、傾向としては読み取れます。
結構な主力社員も普通に辞めていってしまう印象がある。
クリエイティブ・中途・在籍6〜10年・2024年退職・男性(エン カイシャの評判・2026年9月)
エン カイシャの評判のカテゴリ別評点では、経営陣の手腕2.1が最も低く、会社の成長性や将来性2.3も低めです。
出典:OpenWork・エン カイシャの評判・エン カイシャの評判(口コミ)
「経営陣と従業員の距離は遠く、風通しのよさも感じたことはありません」
経営との距離については、時期をまたいで記述があります。
経営陣と従業員の距離は遠く、風通しのよさも感じたことはありません。
マーケティング・中途・在籍3年未満・2023年退職・女性(エン カイシャの評判・2024年2月)
OpenWorkには「社長のワンマンです。利益至上主義であり」(2022年10月・システムエンジニア・現職・評点2.0)、「トップダウンで物事が決まる。良くも悪くも」(2023年10月・エンジニア・退職済・評点2.0)という記述があります。
2020年9月の投稿(ディレクター・女性・退職済・評点2.3)には「経営陣との距離が近い。仲良くなり気に入られれば出世するが、そのつながりを持てないと出(世できない)」という記述もあり、時期によって評価が逆方向になっています。社長交代(2021年10月)の前後で組織の性格が変わった可能性が考えられます。
「上層部にとって「人材は使い捨て」であると」(2020年1月・ディレクター・退職済)、「自己責任の風潮が強すぎ、弱い者はついてい(けない)」(2019年2月・編集・現職)という厳しい記述も、いずれも2019〜2020年の投稿です。
出典:OpenWork(組織体制・企業文化)・OpenWork・エン カイシャの評判(口コミ)
「ふざけたベンチャーのイメージを持って入ると間違いなくミスマッチになります」
LIGブログで知られる会社だからこそ、外から見たイメージと実態のギャップを指摘する声があります。
ふざけたベンチャーのイメージを持って入ると間違いなくミスマッチになります
エンジニア・中途・在籍3年未満・2021年退職・男性(エン カイシャの評判・2024年4月)
OpenWorkにも同じ方向の記述が並びます。
| 投稿時期 | 属性 | 記述 |
|---|---|---|
| 2021年9月 | エンジニア・退職済・評点3.3 | 「ブログが有名で遊んだり、ふざけている会社(だと思っていた)」 |
| 2022年4月 | クリエイティブ・在籍5〜10年・退職済・評点1.9 | 「在職時は、良くも悪くも大学のサークルのよ(うだった)」 |
| 2022年6月 | クリエイティブ・退職済・評点2.0 | 「ふざける会社というイメージがあるかもしれ(ない)」 |
| 2026年3月 | エンジニア・在籍3〜5年・退職済・評点2.1 | 「社員同士の仲間意識は非常に高く、外から見(ると)」 |
近年は「大人な会社」への転換期にあるという文脈で語られています。2023年2月の執行役員COO(退職済)の投稿には「会社が決めたルールを徹底的に守らせるようにしており、個別最適より全体最適を優先している印象」という記述があります。
出典:OpenWork(組織体制・企業文化)・エン カイシャの評判(口コミ)
役員2名はいずれも男性です
女性の働きやすさについては、評価が分かれています。肯定的な記述としては「社員のほぼ半数は女性で、女性のリーダーも(いる)」(2023年9月・エンジニア・現職)、「女性の管理職は多いです」(2023年3月・営業・現職)、「男女問わず、育休は取りやすいと思います」(2022年4月・クリエイティブ・退職済)があります。
一方で、経営層については指摘があります。
女性社員は多いが経営陣に女性がおらず、ハラスメント問題への意識も高くない。
ディレクター・中途・在籍3年未満・退職済・女性(OpenWork・2020年9月・評点2.3)
公式の役員ページに掲載されている役員2名(代表取締役社長CEOと取締役COO兼CTO)はいずれも男性で、この指摘は現在も事実関係として一致します。2023年6月の投稿にも「名ばかりの女性人事。女性の役員はもちろ(んいない)」という記述があります。
育休取得率・産休取得者数の公表数値は確認できませんでした。公式の採用FAQにも記載がありません。
出典:OpenWork(女性の働きやすさ)・公式サイト(役員)・エン カイシャの評判(口コミ)
編集部コメント
LIGの口コミは、20代の成長機会は評価され、育成と待遇は低く評価されるという形で分かれています。20代成長環境3.3と人材の長期育成1.6という1.7ポイントの差が、この会社の性格を端的に示しています。
ただし本記事でお伝えしたい一番の論点は、LIGブログの執筆が人事評価の10%を占めるという点です。オウンドメディアで知られる会社は多くありますが、執筆を評価制度に組み込んで公表している会社はほとんどありません。2021年には2か月に1本の全社ノルマをスプレッドシートで管理して提出率100%、2025年現在は一部社員の手挙げ制。この変遷を知っておくと、この会社の実像がつかみやすくなります。
残業については公式の6時間22分と口コミの39〜44時間を、どちらも事実として受け止めるのが正しいと考えます。公式は2025年1月という閑散期の1か月の全社平均、口コミは11年分の累積。同じ公式記事がCreative事業部の繁忙期を3〜6月と断っています。配属部署と時期で実態が変わるということです。
旧記事の切り口だった「みなし残業40時間」は、現在の公式募集要項では確認できませんでした。2019年の口コミ1件のみが根拠で、7年前の記述です。この点は本記事で訂正しました。
なお行政処分・労基送検・訴訟に関する報道は、今回の調査では見つかりませんでした。
口コミを面接の質問に変える方法
口コミが正しいかを問いただす必要はありません。「今はどうなっているか」を聞くための材料として使うのが有効です。
| 気になった事実・口コミ | そのまま使える質問例 |
|---|---|
| みなし残業の記載が公式に見当たらない | 「みなし残業はありますか。ある場合は時間数と超過分の扱いを教えてください」 |
| LIGブログ目標が評価の10% | 「私の職種では、LIGブログ目標はどのように設定されますか」 |
| 執筆が業務時間内かどうか公式に記載がない | 「記事の執筆は業務時間内に行いますか」 |
| 公式6時間22分と口コミ39〜44時間 | 「配属予定部署の繁忙期(3〜6月)の月平均残業時間を教えてください」 |
| 人材の長期育成が1.6で最低 | 「入社後3年間の育成計画と、メンター制度の有無を教えてください」 |
| 離職率が非公表 | 「直近3年の離職率と、入社3年後の在籍率を教えてください」 |
| 年俸制で賞与なしという古い記述と賞与ありの新しい記述 | 「賞与の有無と、年間の支給回数を教えてください」 |
| フレックスは未導入 | 「始業時刻の調整は可能ですか。時差出勤の条件を教えてください」 |
| ディレクター401万円・エンジニア523万円 | 「応募職種のグレードごとの年収レンジを教えてください」 |
| 役員2名がいずれも男性 | 「女性の管理職は何名で、直近の登用実績を教えてください」 |
よくある質問
LIGにみなし残業40時間はありますか?
現在の公式採用情報では確認できませんでした。公式の採用ページと募集要項のインデックスには給与・みなし残業・賞与の記載がなく、2025年3月時点の採用FAQにもみなし残業への言及はありません。「みなし残業40時間が設定され」という記述は、OpenWorkの2019年6月の投稿1件に見られるものです(2026年10月20日確認)。2019年の記述が現在も有効という裏づけは取れていないため、応募される場合は募集要項と面接で直接確認してください。
残業はどのくらいありますか?
出典によって大きく異なります。公式の採用FAQには「2025年1月の全社平均残業時間は、月6時間22分でした」と記載されています。一方、口コミサイトの集計はOpenWorkで月39.0時間、転職会議で月44時間です(2026年10月20日確認)。公式は2025年1月という特定の1か月の全社平均で、同じ記事内でCreative事業部は3月から6月が繁忙期と断っています。口コミは2015年から2026年までの累積回答の平均です。集計の期間と母集団が違うため、両方を見ておくのが現実的です。
LIGブログは社員が書くのですか?
時期によって運用が変わっています。公式記事によると、2018年は「社員は月に1本記事を書く」というルールがあったものの、ほとんどの社員が守らなかったとされています。2021年には「2か月に1本」を全社ルールとして徹底し、提出状況を共有スプレッドシートで管理して提出率100%を達成したと公表されています。2025年3月時点の公式採用FAQでは「現在LIGブログは、一部社員のみが執筆をおこなっています」とされ、手を挙げれば誰でも執筆できる形になっています。
LIGブログの執筆は評価に影響しますか?
影響します。2022年1月に公表された評価制度のリニューアル記事によると、評価のウェイトは数値目標(売上)50%、LIGブログ目標10%、クレド目標10%、スキル目標30%です。評価は各項目5段階で、総合評価Aで給与テーブルが2ポイント上がる仕組みとされています。給与の据え置きは廃止され、期待未達の場合は下がることも明記されています。
フレックスやリモートワークはありますか?
2025年3月時点の公式採用FAQによると、フレックスタイム制は「現状は導入していません」とされています。リモートワークについては、東京・埼玉・千葉・神奈川以外の地方在住者はフルリモート可、この4都県の在住者は原則として月・水・金がオフィス勤務、火・木が在宅勤務という週3出社のハイブリッドです。Digital Education部および広島勤務のメンバーは原則フル出社とされています。育児中・介護中の社員向けには時差出勤と時短勤務の制度があります。
社長は創業者ですか?
いいえ。現在の代表取締役社長兼CEOは大山智弘氏で、2021年10月1日に就任しています。創業者の吉原ゴウ氏は同じタイミングで会長となり、2022年9月末に会長を退任しました。公式記事では、経営権は数年前から段階的に大山氏へ移譲されていたと説明されています。吉原氏は現在、LIGから分社した株式会社LAMPの経営に関与する予定とされています。
まとめ|LIGの評判・総評
株式会社LIGは2007年6月に設立されたWeb制作・デジタルマーケティングの会社です。従業員230名(2023年4月・連結)、資本金1,000万円、非上場。フィリピンのセブとベトナムに開発拠点を持ち、両拠点で150名超のエンジニアが在籍しているとされています。
この会社の最大の特徴は、オウンドメディア「LIGブログ」の執筆が人事評価の10%を占めることです。2022年1月に公表された評価制度のリニューアル記事に、数値目標50%・LIGブログ目標10%・クレド目標10%・スキル目標30%というウェイトが明記されています。執筆ルールは2018年の月1本(ほとんど守られなかった)、2021年の2か月1本の全社ノルマ(提出率100%)を経て、2025年現在は一部社員の手挙げ制になっています。
働く環境としては、OpenWorkの20代成長環境3.3が8項目で最高、地方在住者はフルリモートが可能です。有給の取りやすさを評価する投稿も複数あります。
一方で、OpenWorkの「人材の長期育成」1.6は8項目の中で際立って低い数値です。離職率の公表値はありませんが、口コミの在籍年数は「3年未満」が大半を占めます。「結構な主力社員も普通に辞めていってしまう印象がある」という投稿もあります。
残業については公式発表の月6時間22分と口コミサイトの39〜44時間で約7倍の差があります。公式は2025年1月という1か月の全社平均で、同じ記事内でCreative事業部の繁忙期を3〜6月と断っています。配属部署と時期で実態が変わると考えるのが自然です。
なおこのサイトの旧記事が切り口にしていた「みなし残業40時間」は、現在の公式募集要項では確認できませんでした。根拠は2019年のOpenWork投稿1件で、7年前の記述です。本記事で訂正しています。また口コミサイトには同名・類似名の別法人が複数登録されており、就活会議ではページが2つに分裂、転職会議では「現存しない可能性があります」という誤った注記が表示されています。評点を見るときは所在地と代表者名を確認してください。
出典:公式サイト(会社概要)・公式サイト(役員)・公式サイト(採用FAQ)・公式サイト「評価制度をリニューアルしました!」・公式サイト「LIGブログの昔といま、そして未来」・公式サイト(吉原ゴウ氏の会長退任について)・OpenWork・エン カイシャの評判・転職会議・就活会議
この記事について
調べた日:2026年10月20日
調べたもの:公式サイト(会社概要・役員・採用情報・採用FAQ・評価制度の公表記事・LIGブログの運営方針に関する記事・経営体制に関する記事)、口コミサイト4媒体(370件以上)
書いた人:Bizscope編集部
編集責任者:内村 淳(株式会社ネット風評被害対策 代表取締役)
更新内容:「みなし残業40時間」が現在の公式募集要項では確認できないことを明記し、記述を訂正。LIGブログの執筆が人事評価の10%を占めること、執筆ルールの変遷、2021年の社長交代と2022年の創業者の会長退任、公式発表と口コミの残業時間の差、同名別法人の混在について追記し、記事全体を書き換え

