東京建物不動産販売株式会社について、公式情報・国の公開データ・口コミ5媒体500件以上を確認しました。調べて分かったことを、先に3つだけお伝えします。
どんな会社?
東証プライム上場の東京建物(8804)の100%子会社で、法人向けの事業用・投資用不動産を扱う仲介会社です。従業員455名・16店舗。仲介件数は大手20社中20位ですが、取扱高は10位。1件あたり約2.3億円という大型案件型です。
気をつけたい点は?
OpenWorkの8項目で人事評価の適正感2.6が最低、法令順守4.6が最高という対比が出ています。「とにかく頑張っても報われない」「評価制度に納得感がない。役員が親会社から」という投稿があります。
結局どうなの?
非歩合制で残業も月20時間前後。不動産業界では珍しく腰を据えて働ける会社です。ただし「業界内では給与は低め」という自己認識が一貫しています。安定を取るか報酬を取るかの選択になります。
東京建物不動産販売が向いている人・合わない人
こんな人に向いています
- 歩合ではなく安定した給与を望む人
- 法人・投資用の大型案件を扱いたい人
- 不動産業界で長く働きたい人
こんな人は要検討
- 成果に応じた高い報酬を求める人
- 希望部署で働き続けたい人
- 早く昇進したい人
応募の前に確かめたい3つのこと
- 2023年4月の人事制度改定で何が変わったか
- 配属とジョブローテーションの決め方(希望が通りにくいという声が多い)
- 部長以上のポストにプロパー社員が何名いるか
そのまま使える質問の文例は、記事の後半にまとめています。
東京建物不動産販売の総合評価
公式情報・公開データ・口コミをもとに、5つの観点で評価しました。
| 評価項目 | スコア | 編集部の補足 |
|---|---|---|
| 企業の安定性 | ★★★★★ | 東証プライム上場の東京建物(8804)の100%子会社。2015年に株式交換で完全子会社化。口コミでも「親会社がしっかりしており安定して勤務できる」という声が繰り返し挙がる |
| 働き方・休日 | ★★★★☆ | 残業は月15.8〜27.5時間(出典により差)、有給消化率65.2%・取得率77.5%。親会社の月26.1時間より少ない。「残業は限定的で超過分は支払われる」という投稿 |
| コンプライアンス | ★★★★★ | OpenWorkの法令順守意識4.6は8項目で最高。親会社4.8に次ぐ水準。確認できた範囲で行政処分・不祥事の報道は見当たらない |
| 待遇・給与 | ★★☆☆☆ | 公式な平均年収の開示なし。口コミはOpenWork608万円/エン572万円/転職会議475万円。「不動産業界の中では年収は低めの部類」という自己認識が一貫 |
| 評価・昇進 | ★☆☆☆☆ | 人事評価の適正感2.6が8項目で最低、社員の士気2.8。「とにかく頑張っても報われない」「評価制度に納得感がない。役員が親会社から」という投稿 |
| 総合評価 | ★★★☆☆ 3.4 | OpenWork 3.43点(回答47人・210件)・転職会議3.45点(109件)・就活会議3.5点(97件)・エン3.3点(99件)/2026年10月19日確認。安定性は高いが評価と報酬に課題 |
注目したいのは法令順守4.6と人事評価の適正感2.6の2.0ポイント差です。ルールは守られているが、その中での評価のされ方には納得していないという構図が読み取れます。
編集部総評
東京建物不動産販売は、東証プライム上場の東京建物の100%子会社です。もともと証券コード3225で東証一部に上場していましたが、2015年6月26日に株式交換により上場廃止となりました。従業員455名、16店舗。
この会社を理解する鍵は事業の構造です。2025年3月期の大手仲介20社の比較では、仲介件数1,135件が20社中20位(最下位)なのに、取扱高2,623億円は10位。1件あたり約2.3億円です。つまり個人の住宅仲介ではなく、法人向けの事業用不動産と投資用不動産を扱う少数大型案件型の会社です。求人の職種も「法人・大型事業用の売買仲介」「アセットソリューション事業」が中心です。
口コミで一貫しているのが「安定しているが報われない」という評価です。非歩合制で残業も月20時間前後、不動産業界としては落ち着いた環境です。その一方で人事評価の適正感2.6が8項目中の最低で、「とにかく頑張っても報われない」「評価制度に納得感がない。役員が親会社から(派遣される)」という投稿が出ています。2023年4月に人事制度が改定され役職手当が導入されましたが、評価への納得感は依然として低いままです。
なお回答者はOpenWorkで47人、年収回答は33人です。親会社と混同しやすい点にも注意が必要です。調査時点(2026年10月)において、行政処分や不祥事に関する報道は確認されませんでした。
東京建物不動産販売とはどんな会社?
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 東京建物不動産販売株式会社(Tokyo Tatemono Real Estate Sales Co., Ltd.) |
| 法人番号 | 3011101015098 |
| 創立 | 1980年5月17日(公式表記は「創立」) ※後述の注意点参照 |
| 代表者 | 代表取締役 社長執行役員 菅谷 健二 |
| 本社所在地 | 〒103-0028 東京都中央区八重洲1-5-20 東京建物八重洲さくら通りビル |
| 資本金 | 43億円(親会社の有価証券報告書では4,321百万円) |
| 従業員数 | 455名(2025年12月31日現在・公式) ※後述の注意点参照 |
| 親会社 | 東京建物株式会社(東証プライム・8804/議決権所有割合100.0%) |
| 上場区分 | 非上場(2015年6月26日に上場廃止・旧証券コード3225) |
| 事業内容 | 仲介事業/アセットソリューション事業/賃貸管理事業 |
| 店舗数 | 16店 |
| 宅建業免許 | 国土交通大臣(12)第2885号 |
| 公式サイト | https://www.ttfuhan.co.jp/ |
2015年に上場廃止、東京建物の完全子会社へ
東京建物不動産販売は2015年2月12日に親会社の東京建物との株式交換契約の締結を発表し、同年6月25日を最終売買日として6月26日に上場廃止となりました。効力発生日は7月1日、株式交換比率は1対0.305です。
東京建物側が公表した目的は、グループ内に分散していた機能の集約、グループ内の利益相反の回避、事業持株会社体制への移行とされています。
株価情報サイトには証券コード3225のページが現在も残っているため、上場企業と誤解されることがあります。現在は非上場です。
仲介件数は20位、取扱高は10位という構造
2025年3月期の大手仲介20社を比較すると、この会社の性格がはっきり出ます。
| 指標 | 数値 | 大手20社中の順位 |
|---|---|---|
| 仲介件数 | 1,135件 | 20位(最下位) |
| 手数料収入 | 61億円 | 18位 |
| 取扱高 | 2,623億円 | 10位 |
| 店舗数 | 16店 | — |
1件あたりの取扱高は約2.3億円です。件数は最も少ないのに取扱高は中位という組み合わせは、少数の大型案件を扱っていることを意味します。
実際に求人で募集している職種は「法人・大型事業用物件の売買仲介」「アセットソリューション事業(投資家向け物件開発・ファンド出資)」が中心です。個人向けの住宅仲介を主力とする会社とは事業の性質が違います。
【要注意】会社情報に4つの食い違いがあります
調査の過程で、ネット上の会社情報に食い違いが複数見つかりました。古い情報を見ている可能性があるので、確認のしかたとあわせて整理します。
| 項目 | 食い違いの内容 | 確認のしかた |
|---|---|---|
| ①代表者名 | 公式は菅谷健二。ある口コミサイトは福居賢悟、別のサイトは加茂正巳と3通りに分かれている | 公式サイトの会社概要で最終確認。口コミサイトの企業データは社長交代が反映されないことがある |
| ②従業員数 | 公式455名(2025年12月31日)に対し、2つの口コミサイトは1,037人と2.3倍の数値を掲載 | 1,037人は上場当時の連結従業員数と考えられる。公式サイトの最新値を基準にする |
| ③創立と設立の日付 | 公式は「創立1980年5月17日」。一方で登記にもとづく企業情報サイトは「設立1954年1月」としている | どちらも誤りではなく、1954年設立の法人を母体に1980年に現在の事業を発足させた経緯があると考えられる |
| ④親会社との混同 | ある口コミサイトの東京建物(親会社)のページは、社名の表記・代表者名・本社所在地がいずれも実際と異なっており、口コミも4件しかない | 親会社の口コミを見たい場合は企業IDを確認する。東京建物の本社は中央区八重洲1-4-16(2020年5月に移転) |
なお、このサイトの旧記事では年収を「550万〜920万円」と記載していましたが、求人の予定年収は現在いずれも下限600万円です。上限920万円は総合職求人の予定年収上限と一致しますが、下限550万円に該当する求人は確認できませんでした。本記事では「600万〜920万円(総合職求人の予定年収)」に訂正しています。
出典:公式サイト(会社概要)・企業情報データベース(法人番号ベース)
口コミデータの全体像
この記事で参照した口コミの件数です。すべて2026年10月19日時点の情報です。
| 口コミサイト | 評点 | 投稿数 | 残業/有給 |
|---|---|---|---|
| OpenWork | 3.43点(上位5%) | 210件(回答47人・年収33人) | 月20.8時間/有給65.2% |
| OpenWork 職場情報(厚労省データ) | — | — | 月15.8時間/有給取得率77.5% |
| 転職会議 | 3.45点 | 109件 | 月27.5時間/有給58.9% |
| 就活会議 | 3.5点(社員)/3.1点(学生) | 97件 | 非公開 |
| エン カイシャの評判 | 3.3点 | 99件(年収11人) | 月24時間 |
| ONE CAREER | 3.75点 | インターン口コミ中心 | — |
| Yahoo!しごとカタログ | — | ページを確認できず | — |
残業は月15.8時間から27.5時間まで、有給は58.9%から77.5%まで幅があります。もっとも良い数値は厚生労働省のデータベースにもとづく職場情報、もっとも厳しい数値は転職会議です。片方だけを見ると印象が変わるため、両方を押さえてください。
口コミを読むときの3つの注意点
①親会社の口コミと混ざらないようにする。OpenWorkでは東京建物(親会社)が3.43点ではなく4.44点、平均年収も1,072万円です。評点が1ポイント、年収が464万円違うため、どちらの会社の口コミを読んでいるのか常に確認してください。
②投稿年を確認する。OpenWorkの投稿は直近3年(2024〜2026年)で46%を占め鮮度は良好ですが、2014〜2020年の古い投稿も38%あります。サイト自身が「10年以上前の内容です」という注記をつけている投稿もあります。
③2023年4月の人事制度改定の前後で読み分ける。この会社は2023年4月に人事制度を改定し、役職手当の導入と個人予算達成率による評価を入れています。給与や評価に関する投稿は、改定前か後かで内容が変わる可能性があります。
東京建物不動産販売の良い口コミ・評判
「不動産業界の中では長く働ける会社である」
この会社でもっとも繰り返される評価が、業界内での働きやすさです。
不動産業界の中では長く働ける会社である。
営業・新卒・在籍5〜10年・退職済・女性(OpenWork・2020年7月・評点3.8)
OpenWorkの残業は月20.8時間、厚生労働省のデータベースにもとづく職場情報では月15.8時間・有給取得率77.5%です。親会社の東京建物(月26.1時間)より少ない数値になっています。
就活会議の2026年卒の学生投稿(評点5.0)にも「残業は限定的で、超過分は支払われる。休暇も確実に取得できる」という記述があります。
出典:OpenWork・OpenWork(親子比較)・就活会議
「非歩合制のため、歩合志向の人には合わない」
給与制度については、歩合ではないことが明確に示されています。
カジュアル面談で現職との違いや働き方を率直に説明され、法人部署を勧められた。非歩合制のため、歩合志向の人には合わない。
法人営業・中途(転職会議・2024年1月・評点5)
就活会議には「個人の成績が振るわなくてもボーナスが大きく減らされない」(2016年)、「インセンティブはほぼなく、成果による給与差は小さい」(2020年)という投稿があります。
OpenWorkにも「不動産業界の中でいうと、ノルマもほとんど(ない)」という記述があり、不動産仲介としては珍しい性格の会社であることがうかがえます。
「穏やかな人が多く、心理的安全性は確保されている」
OpenWorkの法令順守意識4.6は8項目で最高、風通しの良さ3.8も高めです。
穏やかな人が多い印象と、人事の方の人の良さに魅力を感じて入社しました。実際穏やかな人が多く、心理的安全性は確保されているように思います。
入社後ギャップについて(転職会議)
OpenWorkにも「不動産という業界の中では社風まったりガツガツしていなく、居心地の良い会社である。若手にも声を上げ(やすい)」という投稿があります。
入社理由として「先輩社員の暖かさや、やさしさ、誠実さが他の会社より際立っていた」(総合職・新卒・在籍15〜20年・2024年)という記述もあります。
「東京建物のブランド名が顧客の信頼につながる」
親会社のブランドは、営業上の強みとして評価されています。
東京建物の子会社であり、自社マンションの販売において、ブランド名が顧客の信頼につながる
退職済・女性・20代前半(就活会議・2021年・評点5.0)
転職会議にも「親会社の東京建物がしっかりしており、安定して勤務できる。福利厚生もしっかりしているため、極端な残業もない働く女性には優しい企業」という投稿があります。
福利厚生は通勤手当全額支給、家族手当、住宅手当(月3万円・30歳まで)、退職金制度、従業員持株会、確定拠出企業年金、保養所などが挙げられています。
東京建物不動産販売の気になる口コミ・評判
【最重要】人事評価の適正感2.6が8項目で最低
OpenWorkの8項目別スコアを親会社と並べると、この会社の課題がはっきり出ます。
| 項目 | 東京建物不動産販売 | 東京建物(親会社) | 差 |
|---|---|---|---|
| 法令順守意識 | 4.6 | 4.8 | −0.2 |
| 風通しの良さ | 3.8 | 4.5 | −0.7 |
| 人材の長期育成 | 3.5 | 3.9 | −0.4 |
| 待遇面の満足度 | 3.2 | 4.2 | −1.0 |
| 社員の相互尊重 | 3.1 | 4.6 | −1.5 |
| 20代成長環境 | 3.0 | 4.2 | −1.2 |
| 社員の士気 | 2.8 | 4.1 | −1.3 |
| 人事評価の適正感 | 2.6 | 3.3 | −0.7 |
法令順守4.6と人事評価の適正感2.6で2.0ポイントの差があります。ルールは守られているが、その中での評価のされ方には納得していない、という構図です。
とにかく頑張っても報われない。成功する(と)
法人・課長代理/在籍10〜15年・新卒・現職(OpenWork・2018年9月・評点2.4)
評価制度に納得感がない。役員が親会社から(派遣される)
仲介/在籍10〜15年・新卒・現職(OpenWork・2022年2月・評点2.5)
なお2023年4月に人事制度が改定され、役職手当の導入と個人予算達成率(1〜5)による評価が入っています。改定後も人事評価の適正感が2.6のままである点は、面接で確認する価値があります。
出典:OpenWork(親子比較)・OpenWork(退職検討理由)・OpenWork
「不動産業界の中では年収は低めの部類」
給与水準については、社員も学生も同じ方向の認識を示しています。
賞与で同僚と差がつくことはあまりなく、不動産業界にしては低いイメージ
2026年卒・学生(就活会議・給与について・評点3.0)
2018年の投稿には「30歳前後で課長代理となり600万円前後になるが、その後の伸びは小さい」という記述があり、役職別の目安として「一般社員500〜550万円、主任600〜650万円、課長代理650〜700万円」という投稿もあります。
公式な平均年収は公表されていません。2015年の上場廃止により有価証券報告書の提出義務がなくなったためです。口コミサイトの数値は次のとおりです。
| 出典 | 平均年収 | 回答者数 | 年収レンジ |
|---|---|---|---|
| OpenWork | 608万円 | 33人 | 350〜1,050万円 |
| エン カイシャの評判 | 572万円 | 11人(平均年齢33.9歳) | 350〜1,200万円 |
| 転職会議 | 475万円 | 11件 | — |
| 求人の予定年収(総合職) | 600万〜920万円 | — | 月給28万〜44万円 |
媒体間で133万円の開きがあり、いずれも回答者が11〜33人の小規模な集計です。断定的な平均値として扱わないほうが安全です。
出典:OpenWork・エン カイシャの評判(年収)・転職会議・就活会議(年収口コミ)
「能力の高い社員に業務が集中し、会社が注意しない」
業務の偏りについては、具体的な記述があります。
能力や意欲の高い社員に業務が集中し、長時間残業や休日出勤が常態化している。一方で定時退社や有給取得を自由に行う社員もおり、会社が注意しない。転職者の頑張りで成り立っている印象。
営業アシスタント・主任クラス/30代後半・女性(転職会議・2023年10月・評点2)
同じ投稿者は「給与への不満から退職者が多い」とも書いています。就活会議にも「仕事量が優秀な社員に集中し、その人たちが不足分を補うため重い残業と休日出勤を吸収しなければならない」という2022年の投稿があります。
全社平均の残業が月15.8〜27.5時間という数値と、この「長時間残業が常態化」という記述は矛盾しません。平均が低いのは残業しない人がいるからで、偏りの結果という読み方ができます。
OpenWorkの2024年の投稿(総合職・新卒・在籍15〜20年)にも「ここ数年一定の社員が離職しており、経営層が自らいろいろ考えてくれているが、同時に辞め(ていく)」という記述があります。
「希望部署への異動は難しい」という声が最多
低評点の投稿でもっとも共通するテーマが、配属と異動です。
求人票には「配属は本人の希望や適性を考慮して決まります。ジョブローテーションによる育成が基本です」と書かれています。一方で口コミには次のような記述が並びます。
異動の希望が叶いにくい。子育てや時短勤務(について)
営業/在籍5〜10年・新卒・現職・女性(OpenWork・2025年6月・評点3.1)
ほかにも「自身の希望する部署では無かった」(2025年4月)、「自分の考えるキャリア形成と、会社の人事異(動が合わない)」(2022年)、「希望部署への異動は難しい。個人向け住宅ローン仲介が拡大しており、人員がその部門に引っ張られる」(就活会議・2020年)という声があります。
ただし転職会議には「異動希望もある程度聞いてもらえる」(2023年)という逆の評価もあり、部署や時期によって差があるようです。
「在籍年数に応じて役職が上がる」年功序列
昇進のしかたについては、年功序列という指摘が複数年にわたって続いています。
良くも悪くも日系企業。在籍年数に応じて、役職が上がる。課長代理(支店長代理)まで(は)
営業/在籍3〜5年・新卒・現職(OpenWork・2023年8月・評点3.3)
エン カイシャの評判の2025年の投稿にも「年功序列で昇給していく仕組み」という記述があります。一方で2024年の投稿には会社側の動きも記録されています。
最近人事制度を改定して、年功序列色を払拭し、ジョブ型の考え方を一部導入したが、もとも(と)
総合職/在籍15〜20年・新卒・現職(OpenWork・2024年10月・評点4.1)
この投稿者は会社全体の評価を4.1と高めにつけており、「古い財閥系企業の子会社であるが、現状の組織に課題意識をもっている社員が一定数(いる)」とも書いています。変化の途上という見方もできます。
出典:OpenWork・OpenWork・エン カイシャの評判
「管理職の女性は少ない」一方で「えるぼし認定企業」
女性の働き方については、制度と登用で評価が分かれています。
20代、30代の社員の男女比率はほぼ半々だが、管理職の女性は少ない。
総合職/在籍15〜20年・新卒・現職・男性(OpenWork・2024年10月)
一方で2023年の投稿には「えるぼし認定企業」という記述があり、女性活躍推進に関する国の認定を受けていることが示されています(認定の段階は確認できませんでした)。
時短勤務や在宅勤務が可能で、育児との両立はしやすい。一方、バリキャリ志向の女性は少なく、能力の高い人は30歳前後で転職することが多い。
営業アシスタント・主任クラス/30代後半・女性(転職会議・2023年)
この会社単独の女性管理職比率・育休取得率は公表されていません。上場廃止により有価証券報告書の開示義務がなく、統合報告書も親会社単位でまとめられているためです。参考として親会社の東京建物は女性管理職比率13.7%、男性育休取得率87.5%(2025年12月期)を開示しています。
編集部コメント
東京建物不動産販売の口コミは、安定性とコンプライアンスは高評価、評価と報酬は低評価という形で一貫して分かれています。法令順守4.6という最高スコアと、人事評価の適正感2.6という最低スコアが同じ会社に並んでいます。
読み解く鍵は2つあります。1つは「安定・非歩合・年功序列」という構造。不動産仲介としては珍しくノルマが緩く、残業も月20時間前後。その代わり「業界内では年収は低めの部類」という自己認識が社員にも学生にも共有されています。安定を取るか報酬を取るかという、明快なトレードオフです。
もう1つは全社平均の残業が低いのは偏りの結果かもしれないという点です。「能力や意欲の高い社員に業務が集中し、長時間残業や休日出勤が常態化している。一方で定時退社や有給取得を自由に行う社員もおり、会社が注意しない」という投稿がこれを示唆しています。平均が月15.8時間でも、自分がどちら側になるかで実態は変わります。
2023年4月の人事制度改定で役職手当が導入され、年功序列の見直しも始まっているようです。ただし改定後も人事評価の適正感は2.6のままです。制度改定で何が変わったのかを面接で直接聞くのが、いまこの会社を判断するうえで最も有効でしょう。
なお回答者はOpenWorkで47人、年収回答は33人です。調査時点(2026年10月)において、行政処分や不祥事に関する報道は確認されませんでした。国土交通省のネガティブ情報検索システムは検索の実行ができなかったため、処分の有無そのものは未確認です。
口コミを面接の質問に変える方法
口コミが正しいかを問いただす必要はありません。「今はどうなっているか」を聞くための材料として使うのが有効です。
| 気になった口コミ | そのまま使える質問例 |
|---|---|
| 人事評価の適正感が2.6で最低 | 「2023年4月の人事制度改定で、評価の決め方と開示方法はどう変わりましたか」 |
| とにかく頑張っても報われない | 「予算達成率が評価と賞与にどう反映されるか、具体例で教えてください」 |
| 役員が親会社から派遣される | 「部長以上の役職のうち、プロパー社員は何名いらっしゃいますか」 |
| 能力の高い社員に業務が集中する | 「残業時間の部署別の分布と、繁忙期の応援体制を教えてください」 |
| 希望部署への異動は難しい | 「配属とジョブローテーションの決め方、希望が通る割合を教えてください」 |
| 非歩合制で成果による差が小さい | 「同期入社で3年後の年収にどのくらいの差がつきますか」 |
| 不動産業界の中では年収は低め | 「応募職種の年収レンジと、賞与が占める割合を教えてください」 |
| 管理職の女性は少ない | 「女性の管理職は何名で、直近の登用実績を教えてください」 |
| ここ数年一定の社員が離職している | 「直近3年の離職率と、退職理由の傾向を教えてください」 |
【売却・購入を検討している方へ】会社の見方
社員口コミの多くは働き方に関するもので、仲介サービスの品質に直結するものではありません。ただし会社を選ぶ際の判断材料になる情報があります。
| 会社の情報 | 売主・買主にとっての意味 |
|---|---|
| 1件あたりの取扱高が約2.3億円(大手20社中10位の取扱高・20位の件数) | 法人向けの事業用・投資用物件が主力。一般的な住宅の売買では、住宅仲介専業の会社も比較対象に入れたい |
| 店舗数16店 | 店舗網で集客する個人向け仲介の会社に比べると拠点は少ない |
| 非歩合制という社員口コミ | 担当者が成約を急ぐ動機は相対的に弱いと考えられる |
| OpenWorkの法令順守意識4.6(8項目で最高) | 社内の法令順守の体制は高く評価されている |
| 東京建物(東証プライム)の100%子会社 | 親会社のBrilliaブランドの物件情報にアクセスしやすい可能性がある |
| 両手取引比率は非公表 | 上場廃止により開示義務がない。気になる場合は担当者に直接確認したい |
依頼する前に確認したい4つのポイント
| 確認ポイント | 理由 | そのまま使える質問例 |
|---|---|---|
| 自分の物件種別の実績 | 法人・事業用に強い会社のため、物件の種類によって得手不得手がある | 「このエリアで、同じ種別の物件の直近の成約実績を教えてください」 |
| 査定額の根拠 | 査定書の根拠に関する第三者の検証情報が見当たらない | 「査定額の根拠となった成約事例を見せていただけますか」 |
| 媒介契約の種類 | 専任にすると他社に依頼できない | 「専属専任・専任・一般のどれを勧めますか。理由も教えてください」 |
| 販売活動の報告頻度 | 媒体や頻度は会社で異なる | 「どの媒体に、いつから掲載しますか。活動報告の頻度も教えてください」 |
よくある質問
東京建物不動産販売は上場企業ですか?
現在は非上場です。かつて東証一部に証券コード3225で上場していましたが、2015年2月に親会社の東京建物との株式交換が発表され、2015年6月26日に上場廃止となりました。効力発生日は2015年7月1日で、現在は東京建物の100%子会社です。株価情報サイトには3225のページが残っているため、上場企業と誤解されることがあります。
東京建物不動産販売の平均年収はいくらですか?
上場廃止により有価証券報告書の開示義務がなくなったため、公式な平均年収は公表されていません。口コミサイトではOpenWorkが608万円(33人回答)、エン カイシャの評判が572万円(11人・平均年齢33.9歳)、転職会議が475万円としています(2026年10月19日確認)。媒体間で133万円の開きがあり、いずれも回答者が11〜33人の小規模な集計です。
東京建物と東京建物不動産販売は同じ会社ですか?
別の会社です。東京建物は東証プライム上場(8804)の総合デベロッパーで、東京建物不動産販売はその100%子会社の仲介会社です。従業員数は東京建物が単体836名、東京建物不動産販売が455名。OpenWorkの平均年収は東京建物が1,072万円、東京建物不動産販売が608万円と差があります。口コミサイトでも企業ページが分かれています。
給与は歩合制ですか?
歩合制ではありません。転職会議の2024年の投稿には「非歩合制のため、歩合志向の人には合わない」という記述があります。口コミには「インセンティブはほぼなく、成果による給与差は小さい」「個人の成績が振るわなくてもボーナスが大きく減らされない」という声があり、安定している反面「不動産業界の中では年収は低めの部類」という指摘もあります。2023年4月に人事制度が改定され、役職手当が導入されました。
残業は少ない会社ですか?
不動産仲介としては少なめです。OpenWorkの口コミ集計で月20.8時間、厚生労働省のデータベースをもとにした職場情報では月15.8時間、転職会議では月27.5時間となっています(2026年10月19日確認)。有給消化率はOpenWorkで65.2%、職場情報の有給取得率は77.5%です。親会社の東京建物(月26.1時間)より残業は少ない数値になっています。
どんな物件を扱っている会社ですか?
法人向けの事業用不動産と投資用不動産が中心です。2025年3月期の大手仲介20社の比較では、仲介件数1,135件が20社中20位である一方、取扱高2,623億円は10位。1件あたりの取扱高が約2.3億円と高く、少数の大型案件を扱う構造です。個人向けの住宅仲介専業の会社とは事業の性質が異なります。
まとめ|東京建物不動産販売の評判・総評
東京建物不動産販売株式会社は、東証プライム上場の東京建物(8804)の100%子会社です。かつて証券コード3225で東証一部に上場していましたが、2015年6月26日に株式交換により上場廃止となりました。従業員455名・16店舗で、仲介事業・アセットソリューション事業・賃貸管理事業を手がけています。
この会社の性格は数字にはっきり出ています。2025年3月期の大手仲介20社の比較で、仲介件数1,135件は20位(最下位)なのに取扱高2,623億円は10位。1件あたり約2.3億円という、法人向けの事業用・投資用物件を中心とした少数大型案件型の会社です。
働く環境としては、不動産業界では珍しく腰を据えて働ける環境が評価されています。非歩合制でノルマも緩く、残業は月15.8〜27.5時間(出典により差)。OpenWorkの法令順守意識4.6は8項目で最高です。
一方で注意したいのが、人事評価の適正感2.6という最低スコアです。「とにかく頑張っても報われない」「評価制度に納得感がない。役員が親会社から(派遣される)」という投稿があり、給与についても「不動産業界の中では年収は低めの部類」という認識が社員にも学生にも共有されています。2023年4月に人事制度が改定されましたが、評価への納得感は依然として低いままです。
また親会社の東京建物と混同しやすい点にも注意してください。OpenWorkの評点は東京建物4.44点に対し東京建物不動産販売3.43点、平均年収は1,072万円に対し608万円です。株価情報サイトに旧証券コード3225のページが残っているため、現在も上場していると誤解されることもあります。
出典:公式サイト・OpenWork・転職会議・就活会議・エン カイシャの評判・ONE CAREER・不動産仲介 主要プレイヤー・日本M&Aセンター(株式交換の公表)
この記事について
調べた日:2026年10月19日
調べたもの:会社の公式サイト、親会社の有価証券報告書、国の法人情報、求人情報、口コミサイト5媒体(500件以上)
書いた人:Bizscope編集部
編集責任者:内村 淳(株式会社ネット風評被害対策 代表取締役)
更新内容:年収レンジ(550万〜920万円→600万〜920万円)を求人の最新情報に訂正。2015年の上場廃止の経緯、仲介20社中の位置づけ、人事評価への不満、代表者名と従業員数の食い違い、親会社との混同リスクについて追記し、記事全体を書き換え

